昨日は帰って正解だった。
朝起きて映画に行けたから。
マイ ブロークン マリコ
永野芽郁が出ているとのことで、見ると決めていた。
シネマトゥデイでも紹介されていて、奈緒さんの演技に注目とのことで。
上映前に上映時間を確認するとなんと85分。
え、まじ?短っ。ってことはこれあたりやん。って始まる前から正直思ってた。
仕事の休憩時間にラーメンを食べていると、店のテレビから親友のまりこの名前が聞こえてくる。
目をやると、死んだとのこと。
嘘だろと思い、連絡しても繋がらない。
次の日まりこの部屋に行くと、すでに清掃済みで、火葬も直葬らしく、今頃骨になっているだろうと言われた。
死に際になにもしてやらなかった自分が何かしてやれることはないかと考えた結果、実家を訪ねることに。
幼少期に公園で花火をする約束をしていたが、時間になってもこないので、まりこの家にいくと、家では父親のマリコを殴る音と罵声だけが聞こえた。
急いで扉をたたいて、ふざけんな、警察呼ぶぞって叫ぶと、ドアが開いてマリコが出てきた。
ごめんね、花火行けないや。
そう言ってマリコが扉を閉めようとするのを、とめることができなかった。
あの日を思い出しながら、実家のインターホンを鳴らす。
再婚相手であろう女がドアをあける。
何か困ったことがないか一軒一軒回ってるんです。
何かお困りごとはありませんか?
ていうかあたし、営業で、上司に仕事とってこないとクビにさせられちゃうんです。えーーーん。
って言ったら、昔のあたしみたいだから入れてあげると言われて、家の中へ。
中ではマリコの父親が、遺骨と写真の前でうなだれていた。
ふざけんな。
とっさに遺骨を奪い取って抱き抱える。
何者だおまえ!
そう言われても耳を貸さない。
家から持ってきた包丁を取り出し、叫ぶ。
高校生の時、実の娘を強姦したテメェに
中学生だった実の娘を奴隷扱いしてやがったテメェに
小学生だった実の娘から母親奪ったテメェに
弔われたって白々しくて、ヘドが出んだよ!!
そう言ってベランダから遺骨を持って飛び降りる。
そこから、マリコが行きたがっていたまりがおか岬へ。
死んでしまった人、置いて行かれた人、死ねなかった人の描き方が絶妙だった。
生きてるしかないんじゃないでしょうか
大丈夫に見えますか?
大丈夫に見えます。
窪田正孝の一言の重みと優しさが染みた。
ちょっとづつほっこりするギャグ的な描写もあって、重ったるくならずに、短い時間でとても広く表現されている映画だった。
永野芽郁、演技めちゃめちゃうまかった。奈緒さんに注目って言われてたから奈緒さんの方が上手なのかなとか思ってたけど、とんでもなかった。
永野芽郁にしかできない演技と掛け合いがされていてリアルだった。
窪田正孝が出てると知らなかったから、不意打ちサプライズでよかった。
まじで見てよかった